夏アトピーがかゆくなる理由
「夏になるとアトピーがひどくなる。」

そんな方は、汗が原因になっているケースが多くあります。
汗は自分の体から出る体液ですので、一見無害だと思ってしまいますが、アトピーのかゆみを強くする大きな要因となります。
その理由は3つあります。
1.体温上昇
アトピーの方は、汗をかいてもその量が少なく発汗低下状態に陥っていることがあります。
汗の量が減ると、体温を調整して下げることが難しくなり、体の熱がこもってしまいます。
その結果、かゆみが強くなってしまいます。
2.ナトリウム濃度の上昇
アトピー患者の汗はナトリウム濃度が高いという報告があります。また、汗をかいてそれが乾くことにより、さらにナトリウム濃度が上昇します。
ナトリウム濃度が上昇すると、それが肌を刺激するため、かゆみが強くなります。
3.汗アレルギー
汗はダニやホコリのように、それ自体がアレルゲンになることがあります。
自分の体液にも関わらず、汗に対してIgE抗体が作られてしまうのです。
アトピー患者の95%以上が汗に対してアレルギーを起こすという報告もあります。
汗によるかゆみを防ぐには、原始的なようですが、汗をかいたらこまめにふき取ることが一番の対策になります。
外出の際はタオルを水でぬらし、かたく絞って、こまめにふき取った後に保湿剤を塗りなおすことをおすすめします。
その都度水にぬらすことによって、上昇した体温を下げることもできます。
お化粧をしている場合、顔は難しいですが、トイレの個室などで行えば、体の広範囲は拭くことができます。
汗をかいてかゆみが出てきたら、その箇所だけでも拭くようにしてみてください。
●参考文献
猪俣直子ほか「アトピー性皮膚炎だと運動はいけないの?」『Q&Aでわかるアレルギー疾患』Vol1 No4、382-384頁、平成17年
